ペットを飼うこと

犬を飼った事ありますか?

たしか小学校 3 年生の時でした。 親父の会社の後輩と思われる女性が二人して夜ウチに来て、茶色で尻尾がくるっとした中型犬の雑種を連れてきました。 何歳なのか聞かなかったのが悔やまれますが、すでに子犬ではなかったハズです。 前日に親父から犬をもらう事になったと聞いていたのです。

連れて来られて早速ソファーに寝てしまったソイツ。 初めて間近に見る犬に最初はこわごわと触り、瞬間カワイイという感情が芽生えて、コイツが今日からウチにいるのかと思うとワクワクしたのを覚えています。 その日はもちろんまだ繋いでおく鎖も犬小屋もなかったので、2 階のベランダに寝てもらうことにしました。 翌朝、ベランダを見てみるとえらいことになってましたが。 ウンコで。

それ以来、一緒に海に連れて行こうということになり車に酔ってちょっと弱ったり、それでも一緒に海で泳いだり、庭で一緒に遊んだりと、数々の思い出を作りました。 今では考えられなく、また有り得ないことですが、当時は周りが畑・田んぼだらけということもあり、田舎のことですからほとんど放し飼い状態で、近所の人にも知られた存在でした。 3 日くらい帰ってこなく、全身ドロだらけでひょっこり帰ってくるということもしばしば。 それでも絶対にウチには帰ってくることから、犬って賢くてエライなと感心するとともに、オマエは腹が減ったら戻ってくるのかよと飽きれることもしばしば。

しかし、8 年経ったある初冬、急に元気がなくなったのに気づきました。 心配し始めて 2,3 日後だったでしょうか、ソイツは犬小屋の中で冷たく、そして固くなっていました。 先に書いたように鎖には繋いではいなくフリー状態だったのに、最後はキチンと庭の犬小屋の中で死んでいたのです。

それは悲しかったですよ。 犬小屋に入っていたというのには余計に涙を誘います。 亡骸は庭の隅に穴を掘って埋めてやりました。

今思うと、犬を飼って良かったなと思います。 ありきたりではありますが、子供の頃に生き物を飼うとそこから学ぶ物は必ずあります。 死んだ時は悲しいですが、自分が世話したものがある時、冷たくなって動かなくなり、舌をベロ〜んと出した “死の姿” を、子供時代に一度は見せておいたほうが良いと思います*1

私の場合ですが、もう犬を飼おうという気持ちはおきません。 やっぱり死んだときはツラいですから。 今は隣近所のノラ猫の相手をしたりするのみです。 私は猫より犬派だったんですが、人懐っこい猫はカワイイですね。 そう言えば、ENT で船長はなんか犬を船内で飼ってますよね。

ちなみに、ウチで飼っていた犬の名前はなんだと思いますか?

「コロ」 と言います。 安易で笑ってしまうでしょ? 私が付けたんですが、それ以外に思い浮かばなかったんですよ。 きったなくて何でも食うヤツでした。

*1:私は、小学校高学年か中学生の頃に保健所の犬・猫の処分施設を社会科見学としてぜひ見せておくべきだと考えます。 教室で 「命の大切さ」 とか教えるより何倍もマシなハズです。