無謀運転

今日は自戒の意味も込めてこの事を書いてみます。

普段、自動車を運転する人は、誰しもタクシーの無謀・横暴さには辟易していることと思います。 まだ運転免許を取る前で、親父の運転する車の助手席に座っていた頃、よく 「女の運転する車とタクシーの真後ろは危ない」 と言ってました。 まぁ、「女の運転」 がどうとかというほうはいろいろありますが、今回は言及しません。 タクシーの話です。

自分で運転しない頃は、「へぇ〜そういうもんかいな」 と思いながら聞き流していて、運転免許を取得して自分でも運転するようになってしばらくも、運転操作の忙しさと周りからのプレッシャーによる緊張から、そういう実感はあまり湧かなかったものです。

ところが、いざ運転にも慣れて一人で乗ってもドキドキしなくなった頃、あの父親の言葉を身にしみて感じるようになったのです。 ウィンカーなしの突然の割り込みは当たり前、真後ろにピッタリくっ付いてくるわ、客の乗降のための急停車するわ。 冷静に考えればタクシー以外でもこれらをやる輩がいるし、またタクシーでも物凄く丁寧な運転をする人もいるのですが、いったん腹の立つことをされるとタクシーという看板を掲げているだけに目立ちます。

そういうタクシーには対抗心を燃やしました。 普段はクラクションを滅多に鳴らさないし、狭い道では譲るし、車が詰まっていてなかなか車線変更出来ない車も入れてあげたりするのですが、タクシーに対してだけはクラクションを鳴らし譲ったりも一切してやりません。

ある時、片側一車線の道路を走っていると、前のほうでタクシーが路肩に止まって客を乗せていました。 何台かそのタクシーの横をすり抜けていってたんですが、私がいざすり抜けようとしたら、そのタクシーはウィンカーをチョイと点けて強引に私の前に出たんです。 この時、ブチっとキレましたね。

ラクションを鳴らし続けながら、片側一車線の道路なのにその客を乗せたタクシーを先に行かせてなるまいと、そうですね 100 メーターほど並走したんです。 その時反対車線には車が走っていませんで、しばらく追いかけたら覚めたというか、タクシー運転手もそういうのに慣れているのでしょうか、知らん顔してそのまま行ってしまいました。

今から考えると、なんて危険で恥ずかしいことをしたんだと自分のバカさに呆れます。 武士なら切腹しているところです。 運転に慣れていい気になっていたんですね。 若かりし頃の恥ずかしい話です。

それ以後、もうタクシーどころかそういう運転の車にはたまには 「チっ!」 と舌打ちくらいはしますが、すぐに忘れて我が道を進むことにしています。 そいうのに一々腹を立てていても生産的ではありませんから。 運転免許を取って親父から口を酸っぱくして言われた言葉に 「車はスピードさえ出しとらんなら大抵の事故は防げる」 というのがあります。 今はそれを常に心がけながら安全運転を行う毎日です。

あ、若かりし頃と言いましたが、実はつい 2,3 年前の話ですよ。