ムショ行き

昨日は刑務所の奥がお仕事の場所でした。


普段から用度課にはよく行ってますし、以前、鉄格子の 1 個先まではくぐった事があるのですが、今回はさらにもう一つ先の鉄格子のさらに奥まで入っての作業です。


ふつ〜の人はたぶん一生入る機会も無いでしょうから、貴重な体験が出来ると思って実は前日からわくわくしてたりして。


事前に持ち込む道具一つ一つを用紙に記入して、入り口でチェックが入ります。ホントはネジの 1 本から記入しないといけないみたいですが、それだと仕事にならないので、そこはソレ。お互い長いお付き合いだもので、ある程度はネ?みたいな。


その代わり不要な道具は何かと面倒なので、本来は一人が一つづつ持っている物を一人に持つ物を振り分けて、あとはすべて置いて入ります。もちろん携帯電話もダメ。


でも、万が一なにか道具を持って入るのを忘れても、我々は自由にシャバとの行き来は出来ますしね。別に2度と出れないわけじゃあるまいし。面倒なチェックを受ければいいだけです。


刑務所にはいくつかの種類があり、比較的軽い犯罪はここ、初犯の者はあっち、長期刑の者はこっちと行く所が決まっているみたいで、今回入ったところはと言うと長期刑の者が多く収監される刑務所。ということは、おのずと重大な犯罪を犯した者ばかりだということが分かります。見るところ年齢層も比較的高いです。


はい。もちろん回りは受刑者だらけですよ。でも、我々が仕事をしている横で二人ペアで花壇にお花を植えてらっしゃったり、芝刈り機で芝を刈ってらっしゃったり、通り過ぎる横をほうきで掃いてらっしゃったりで、周りに見える鉄格子と同じ服を来てらっしゃる人達を見なければ、気持ちのいいお天気と相まってとても穏やかな雰囲気ではあります。


イチ!ニ!と掛け声をかけて 2 列で行進しているのを間近で見て「あーテレビのドキュメンタリーと同じだ」と思ったりしました。その人たちと目が合ったりもしたし。


仕事中はそれどころじゃなかったのですが、我々も腰にペンチやらドライバー、そしてカッターナイフをぶら下げていたので、それが目に入らない人はいなかったのだろうかと。恐らく真っ先にそこに目が行くんじゃなかろうかと。ま、何事もなかったから今こうやって書けるのですが。


さて、仕事が終わってチェックアウト! 入るときと同じようにリストと照らし合わせ、忘れ物が無いか一つづつまた確認。「もし、ここに入ったら自分の取り付けた証しを見ながら過せるじゃないですか(笑)」刑務官の人のジョークを聞きながら出所してきました。


会社に戻ると「お努めご苦労様です」と迎えられるのはお決まり事です(笑)