温泉と磁力

例の温泉偽装問題で残念なことに温泉の効能なるものが気持ちの問題、「わーなんか肌がすべすべする〜やっぱこの何とかっていう成分は効くんだワ〜」 とか 「やっぱ温泉は違うわ体がポカポカするわ」 とかいうのは、プラシーボ効果みたいだなというのが分かってしまいました。

お湯に溶け込んでいる成分が、まったく体に影響しないということはないでしょうが、日本伝統の温泉という刷り込みと、あらかじめ効能書きを読むことによる思い込みと、温泉場の独特の匂い、そして普段見ることが出来ない周囲の雄大な風景を観るということなどが相まり、結果的に 「温泉は効く」 という風に錯覚してしまうわけなのです。 もちろん、気持ち良いモンは良いんでそれでも良いんです。

プラシーボ効果と言えば、「ピップエレキバン」 なる磁石を利用した医療器具がありますね。 説明書きには 「磁気は筋肉内の血行をよくし、コリの悪循環を断ち切り、硬くなった筋肉をほぐします。 貼った瞬間から磁気が皮膚を越えてコリのある部位に作用しはじめます」 などと書いてあるアレです。

えらく市民権を得てしまっていて、ジイちゃんも生前痛いところによく貼り付けていましたが、これも磁力が全く効果がないということはないでしょうが、あの程度の小さな磁石と大きくなったとは言うもののそれでもあの程度の磁力で、体になにがしかの影響を与えることが出来るのでしょうか。 ハッキリ言って眉唾なんですよ。 私も貼り付けたことがありますが、そんなもん効きやしませんでしたから。

10 円玉だとか 5 円玉だとか 1 円玉とかを貼り付ける滑稽な健康法がありまして、これもジイちゃんが生前一時期やってたことがありましたが、それはさすがにみんなもオカシイと気付いたのかすぐに廃れてしまって良かったです。 磁石を貼り付けるなんて、それと同レベルの話ですね。 梅干でも貼っとけ。