しゃべり過ぎなんだよ

lcarsmania2004-12-18

家の電話によく掛かってくるテレフォンアポイントメント、通称 “テレアポ” による攻撃に辟易している人も多いでしょう。 最近はのっけから 「この電話によって何かを売りつけようとしているのではない」 と、決していかがわしい類の商法ではないと前置きが入ります。 中々おもろいギャグをかましてくれますね。

家の電話なんて年中留守電モードにしていて、ほとんど取ることはありません。 でも、家にかけてくる人物に心当たりや予定がある場合って、あるじゃないですか? そういう時って電話が鳴ると、こっちは急いで出るじゃないですか? テレアポだったら腹立たしいじゃないですか?

つい最近そういうのがありまして。

「ちょっと忙しいんで」 とか 「今からちょっと外出するんで」 とか言ってみたら、それに被せて喋くって切らせないようにしたり、「ま、それは断り方のよくある文言なんですけどね」 とか返しやがってさらに喋くりまくりますから、受話器を耳から話してそのまま放っておいたりしますね。 最近はこっちが 「興味がない」 と言ってるのにも拘わらず、向こうは電話を切るでもなくそのまま喋くりまくりますから、相手してたらキリがありません。

こういう電話に高圧的な態度を取れる人はいいのですが、私などは小心者なので罵ることなんて出来ませんです。 一度、向こうが話してるときにいきなり 「ガチャっ」 と切ってみたことがあるんですが、「お電話が突然切れたようでビックリしました」 とぬけぬけと掛け直してきて一瞬怖かったことがあります。 後に聞いたところによると、これもマニュアルにあるんだそうですね。 下手な応対をすると、相手が悪いと逆恨みされたりするとか聞くと怖いです。 上手な電話の切り方として、

  1. 「用件だけを手短にお願いします」
  2. 「残念ですがそういったことには一切興味がないので失礼します」
  3. 電話を切る(相手の声を聞く必要なし)

というのが一番いいらしいですが、なんかそれすらも面倒です。 こっちは最初から真剣に話を聞くつもりはないので、適当に喋らせて適当に疲れさせたほうが、こっちも少しは気が収まるという算段です。

だいたいからして、曖昧な返事ではなく 「興味がない」 とハッキリ断っているのに説明し続けるなんて、電話をかけて来た会社なりなんなりのところの印象を悪くするばかりで、自分たちの首を締めているとしか思えないんですけど。 ま、バイトにとっちゃどうでもいいことなんでしょうけど。

今年、祖父が亡くなったんですが、葬式が終わった翌日からもう電話が鳴りっ放しでした。 それらはすべてテレアポです。 それまで祖父母は二人で暮らしていて、一人残った祖母は今でもその家に一人で暮らしています。 その家に法事の料理や不要品の引き取りに始まり、しばらく経ったら墓はどうするだとか、仏壇が安いだとか、後片付けのお手伝いはどうだとか、仕舞いには家の補修は大丈夫かだとか、ソーラー温水器を新しくしないかだとか、一人暮らしの年寄りだと知ってか知らずかホントにもう引っ切り無しでした。 手伝いと話し相手の為に祖母の家に行った私が電話を取ることもあり、いくら商売のためとは言え一体この人たちはなんなんだ! と応対しながら思ったものです。

でも、それら電話はこっちが 「今は結構です」 とか 「まだ考えていません」 と断りの意思を示すと、「お忙しいところすみませんでした」 と言って丁寧な言葉のあとに切れるんですよ。 最初にこの言葉を伝えるとそこで話は終わるので、どこかの悪質のものと比べてまだマシです。

いきなり電話をかけてきて、自分の言いたいことを一方的にまくし立てるというのは、あるテレビ CM が頭に浮かびます。 なんだと思います?

「もしもし、お母さん?」 とか 「もしもし、お袋?」 とかっていう電話で始まる、アリコジャパンという保険会社の CM です。 親と離れて暮らす娘や息子が、実家に電話をかけて身辺報告のあとに、いきなり保険商品のことを一気にまくし立て始め、入ることを熱心に勧めるというアレです。 私はこの CM を見るたびに、いつも家に掛かってくる悪質テレアポが想起され、頭が痛くなってくるのです。 私だけでしょうか? でしょうね。