子供と年寄りは怖い

お年寄りが道路を横断中、当然それよりも若い者が運転する車に轢かれる、という事故をよく目にすると思います。 これもたいていは見通しの良い直線部分、そして “横断歩道ではない場所” で起こったりしていますよね。 昨日の朝刊にも 80 歳台のお年寄りが 20 歳台の女性の運転する車に轢かれて死亡する、という事故の記事が載っていました。

昨日は最後の部分であのようなことを書いたので、こういう事を書くのは恥ずかしいのですが、実はちょっと前にあともう少し気付くのが遅れていたらダメだったかも、という今思い出しても心臓がバクバクするような目に遭った事があります。

私の体験というのはこうです。 郊外の片側 2 車線の道路で、橋に向かって少し登りなるところに差し掛かったら、反対車線側の歩道に自転車に乗ったおじいさんが見えました。 私はちょっと手前から挙動がおかしいのに気付き(後ろをしきりに振り返っている=道路を横断しようとしてるのかもしれないと予測)ましたが、車の流れから考えてまだ当分の間は渡らないと思ったのです。

ところが、ちょうど反対車線側の車が途絶え、そのおじいさんはギコギコと自転車を漕いで向こう側の 2 車線を渡り切りました。 その時、こちら側はたまたま自分の車しかいなかったのですが、その時その自転車と私の車との距離は 30m 程度、車のスピードは 60 Km/h といったところでしょうか、なんとそのおじいさんはこちらを見ようともせず、そのままギコギコ漕いでこちらに渡ってきたのです。

その時、私と後続車とはかなり離れていたので、センターラインのところで一旦私の車をやり過ごしてから渡ると思っていた私は、自動車教習所以来、後にも先にもやったことがない急ブレーキで最悪な結果を逃れることが出来ました。 自転車との距離 2 メートルでの停止です。

そうやって目の前で停止してもそのおじいさんはやっぱりこちらを見ることもなく(クラクションは鳴らさない)、ギコギコ自転車を漕いで脇の道へと去っていったんですが、しばらく心臓が痛いくらいに早く鼓動していました。 小さい子供もそうなんですが、お年寄りというのは予測不能だというのを改めて知った出来事でした。

これは若い時と比べて体力も空間認知力も劣っているのを自覚していない、というのもあると思うのですが、それとは別に私はこうも推測するのです。 この世代の人達は自動車の運転免許を持っていない人が多いので、車とのそういったタイミングの計り方や相手のドライバーの心理、根本的に道路交通のことが分かってないのではないのかと。 若い人ならやり過ごしたり待ったりするタイミングでも、平気で渡ったりしますから。 ほとんどの者が運転免許証を持つという今の若い世代が年寄りなったら、「お年寄りの道路横断中の事故」 というのは少なくなるんじゃないのかなとか考えたりもします。 あくまでも私の推論です。

あと、自転車に乗っているお年寄りの後ろを追い越そうとすると怖いですよね。 フラフラしているんですが、本人はきっと気付いていないんでしょう。 後ろも見ずにフ〜ッと道路を斜めに渡ったりもします。 もし、横を通り過ぎる時に接触してもいないのにガシャンと倒れられたりでもしたら、これは全面的に車の責任になったりしますからたまりません。

「気を付けよう小さい子供と自転車に乗ったお年寄り」 私は狭い道でそれと出会ったら、出来るだけスピードを落して、可能ならば側面を空け過ぎるほど空けて通過するようにしています。