自転車用テールライトの改造 ver.3
緊急自動車好きの皆さんこんばんわ。
さてさて、前回作った改造テールライトですが、もちろん自転車に取り付けて「今日はトリプルフラッシュで帰ろっと♪ こちとら救急車だぜ!」などと意味不明な事をつぶやき、夜な夜な帰宅時に緊急走行させております。
ところが最近ボタンの反応が鈍くなってきて、押してもモードが切り替わらず、長押しで消灯が出来なくなる症状が多々出てきました。
これはきっと押しボタンが TV などのリモコンと同じ構造(導電性ゴムで基板のパターンを押す)なので、「水が入って基板がサビたかゴムがヘタったのかなー」と思うので、それならばとまた作り直す事にしました。
まずは、いつもの改造の母体となるテールライトを手に入れます。
▼ 何個目かの SAGISAKA 製のテールライト
やはりこの製品が改造に最適です。
さて今回の肝はコレ。
ハードウェア的な SW を載せてみます。 これでフニャっとした手ごたえではなく、「カチッ」というクリック感のあるボタンになりますね。
それと前作では PIC の出力で(抵抗をかませず)ダイレクトに LED 3 個を点灯させるという荒業を使いましたが、今回は定石通りトランジスタで駆動するようにします。 よって明るさもアップすることでしょう。
上記 2 点の改良のため部品点数が増えるので、片面基板から両面基板へバージョンアップ。 ここは感光基板を使ってキレイに作ろうか迷いましたが、結局は“手削り基板”でいきます。 だってエッチングは面倒だもの。
LED の駆動のためトランジスタ 2SC3325 を追加。
さて、いつものように手削り基板を作っていきましょう。
頭の中で配置を考えてチップ部品を実際に置いてみてパターンを引きます。
▼ ルーターで削る!
このくらいの規模だと“まだ” 手で削れますね。
基板が出来上がったらハンダ付け。
トランジスタも抵抗も表面実装部品を使います。 ハンダごてを持った右手と左手のピンセットと左手の小指をフル活用です。 2012 サイズのチップ部品なら“まだ” ハンダ付け出来ますね。
▼ 裏面に PIC とトランジスタと抵抗
▼ 表面にコンデンサとウムム!?
なんか表面にはコンデンサ以外にチップ部品が載っていますけど、実を言うと最初以下のような回路を考えて作り始めたんです。
HT7750A という IC がありますね。 これは DC コンバータで、下限 0.7V を入力すると 5V を出力するという面白い IC です。
LED をもっともっと明るくするにはどうすればいいか。 「電圧上げれば良くね?」 という単純な思考の元、「コイツを LED 専用電源にしたら良くなくね?」 という浅はかな考えでこれをわざわざを手に入れましたが、いざ実験してみると前作の回路にトランジスタを追加するだけで 3V のままでも十分明るくなって 「ひょっとしてこのコンバータ要らなくなくね?」 と撤去した残骸が写真では見受けられる訳です。
なので気にしないでください。
あっ、線がチョロっと出てるのは PIC のプログラミング用です。 プログラムですが、やっぱりノーマルフラッシュを無くして、代わりに順次点灯モード(ランダムフォー、トリプルフラッシュ、高速トリプルフラッシュ、SignalAlert を各 1 回づつ順次点灯)を追加しました。
さぁ、実際にどのくらい明るくなったのか動画でどうぞ。
▼ 改造した自転車用テールライト ver.3
恥ずかしいくらい超目立ちます。 前作までのより数倍、は言い過ぎですけど、まー 2 倍くらいは明るいかと思います。 押しボタンも確実に動作するようになり快適です。
あ、そうそう。ここで言うときますけど、最近、点滅テールライトを前方に向けて走行している人を見ますけど、アレなんすか。 なにその 100 円ショップ的な安っぽいの付けて 「前が赤ピカピカでオレ安全じゃねぇ?」 的な顔してるお前みたいなのは。
赤色はダメなんだから自分で白色 LED を買ってきて取り換えろよ! んでプラスチックを成型して透明のカバーを作れよ! そこまでやれよ! て思う訳ですよこっちは。
と言う訳で、今度は市販の自転車用前照灯を改造して警光灯の点滅パターンを組み込んでみたいと思います。