ハーモニックサイレンアンプ Mark-II 〜エンベロープその他〜

前回から間が開きましたが続きです。

すでに 8 和音のハーモニックサイレンは出ています。 ところが、波形で見るとピーとポーがいきなり替わっているのでホンモノっぽくなく、何というか、いかにもデジタルサウンドっぽい聴き心地です。


これをどうにかしたい! と Mark-I を完成させてから考え始めて約半年。

ホンモノのピーポーと自分の作ったピーポーと何が違うのか。

▼ ピーとポーの周波数を 0.65 msで切り替えているだけの波形

これだとあまりにも切り替わりの部分が不自然です。 そこで、ピーポーにフェードイン・アウトをかけてみよう。

すでにサイレン開始/停止時のフェードイン・アウトは実現していますが、仕様上これは利用できないので、このユニットをもう一つ用意してエンベロープユニットを追加する事にします。 それに伴いコントロールユニットの回路も変更します。

▼ 電子ボリューム IC LM1972 をもう一つ!


と、ここでホンモノのピーポーの波形を確認してみる事にしました。 周波数は最初に研究しましたが、実は波形までは見てませんでした。


で、よく見るとノーマルピーポーは単純にフェードイン・アウトをすれば良さそうですが、ハーモニックピーポーの波形を見ると特徴的な形が見えてきます。

▼ ハーモニックピーポーの波形を解析


そこで・・・

エンベロープですよ。

私は今までエンベローブだとばっかり思ってました。

最後は じゃなく なんですよ。

ていうか、何をいまさらですか?


電子ボリュームでエンベロープをかけるために PIC16F886 のプログラムを作り直します。 ボリューム特性はこの前改良したフェードイン・アウト用の物をそのまま使います。 エンベロープは何度も変更して聴き比べて、最終的に以下のような値になるようプログラムしました。

▼ 電子ボリュームでエンベロープを再現

このエンベロープユニットを追加した事により、少しユニット構成を変更します。

▼ ミキサーをもう一つ追加


あと、もうひとつ。

ホンモノのサイレンアンプにもある警光灯のオン/オフスイッチを取り入れる事にします。 コントロールユニットでこれを制御出来れば良かったのですが、あと 3 本 I/O が必要なのにエンベロープ制御のためにポートを使ったので残り 2 本なのです。 あと 1 本足りない(スイッチ入力に 1 本、スイッチ LED に 1 本、リレー制御に 1 本)。

そこで、ボタンの入力と制御出力だけを PIC16F886 で受け持ち、別基板の PIC10F200 でそれを受けてリレーのON/OFF とスイッチ LED の表示をさせるようにしました。


▼ リレーユニット

▼ 警光灯オンオフ制御・ミキサーユニット

ホントは同居させない方がいいんでしょうけど。


ハーモニックサイレンアンプ Mark-II の最終的な回路図はこのようになります。

▼ 最終回路図


リレーユニットを追加した事により気になっていた右上の空きスペースがふさがりました。

▼ びっしりと詰まってしまった