救急車のサイレン(ハーモニック)の周波数

最近の救急車から聞こえてくるオルガンのような柔らかいサイレン音(ハーモニックサイレン)がたまらなく好きな者ですこんばんわ。

このサイレンはパトライト社が特許を取得してるんですね。特許庁の検索サービスで調べてみると、公開番号2004-69960 から次の事が分かりました。


1. 「ピー」の基音 = 960Hz
2. 「ポー」の基音 = 770Hz

1a. 「ピー」の基音に 970Hz を合成。
2b. 「ポー」の基音に 760Hz を合成。

つまり、それぞれ 10Hz だけ違う周波数を重ねると、ビブラートが掛かったみたいになってあの救急車のサイレン音になるという事です。

この「基本サイレン音」にさらに音を重ねてレッツハーモニー!

1c. 「ピー」の基音 960Hz の -1 オクターブである 480Hz を合成
2c. 「ポー」基音 770Hz の -1 オクターブである 385Hz を合成

さらに

3c. 「ピー」の基音 960Hz の +1 オクターブである 1920Hz を合成
4c. 「ポー」基音 770Hz の +1 オクターブである 1540Hz を合成

さらにさらに

5c. 「ピー」の基音 960Hz の +2 オクターブである 2880Hz を合成
6c. 「ポー」基音 770Hz の +2 オクターブである 2310Hz を合成

これで終わりかと言ったらそうではなく、さらにそれぞれのオクターブの周波数に「ピー」のほうは +5Hz 「ポー」のほうは -5Hz の周波数の音をミックスしてあるというのだ!

まとめると、ハーモニックサイレンの「ピー」は 960Hz + 970Hz + 480Hz + 485Hz + 1920Hz + 1925Hz + 2880Hz + 2885Hz の周波数であり、「ポー」は 770Hz + 760Hz + 385Hz + 380Hz + 1540Hz + 1535Hz + 2310Hz + 2305Hz という 8 和音。

絶対音感のある人はぜ〜んぶ聞き取れるんだろうか。

ということで、ソフト上で一音一音作って合成したらこんな波形になりました。


実際の音はこんな感じです。ぜひプレイヤーをリピート再生にしてお聞きください。

↓ 合成したハーモニックサイレン
http://www1.bbiq.jp/toshitin/harmonick-siren.wav

↓ こっちはノーマルサイレン
http://www1.bbiq.jp/toshitin/siren-ambulance.wav



いかがです? 複雑な例のサイレン音が鳴ってますよね?ね?


さて、これを PIC で再現とかムリっす。 2 音同時でも頭の中がヒーティング状態なのに、8 和音とか限界を超えてるっす。 ていうか、PIC じゃムリっしょ?


1 音につき PIC を 1 個使って(8 個! + 制御に 1 個?)合成するという方法しか浮かびません。 アナログで組んだ方がよっぽど楽だと思いますが、それでは何のために PIC を勉強し始めたのか分かりません(笑)